CT装置を扱うのに必要な資格とは?

診断用機器

【はじめに】
放射線(X線)を用いて人の体内を詳細に撮影することができる、CT装置。
奥の方にある臓器の病変や脳血管の病気の検査によく用いられており、とても便利な医療機器です。
しかし、CT装置を扱うには、定められた資格が必要です。
今回は、CT装置を扱うのに必要な「診療放射線技師」の資格と、業務内容についてまとめます。

【CT装置を扱うのに必要な資格】

1.CT装置を扱うのに必要な資格
CT装置を扱うには、医師、歯科医師、または「診療放射線技師」の資格が必要です。
「診療放射線技師」は、厚生労働大臣の免許を受けて、医師・歯科医師の指示のもと、放射線を人体に対して照射(体内に挿入して行うものは除く)するための資格です。つまり、レントゲンやCT装置などの放射線(X線)を出す検査機器を扱うのに不可欠な資格ということになります。
放射線を使った医療機器は、今や私たちにとってなじみ深いものとなっていますが、間違った使い方をすると人体に害を及ぼしてしまうため、このように国家資格が定められています。
診療放射線技師になるには、技師養成過程を持つ大学・短大・専門学校で資格を取得する必要があります。

2.診療放射線技師の仕事
診療放射線技師の仕事は、レントゲンやCT装置を使った検査を行うことです。
また、放射線を発する機器だけではなく、超音波やMRIでの検査も兼任することもあります。
ここでは、CT装置を使った業務内容をご紹介します。

・患者のデータを記録する
はじめに、コンピュータに患者の氏名、性別、生年月日などの情報を記録します。これらの情報は、患者一人一人に適した撮影方法を決めるのに用いられます。

・情報をもとに、撮影方法を決める
CT装置は、人の体内の奥のほうまで映すことができるため、どの範囲を映すのかをあらかじめ選択しておく必要があります。
例えば頭部だけでも、頭蓋骨、脳、目、副鼻腔、内耳、歯、顎など、たくさんの部位が存在するので、「脳を映す方法」「骨を映す方法」「脳と頭蓋骨を映す方法」と言う風に適した撮影の仕方がある訳です。

・コンピュータで画像処理を行う
撮影した画像は、コンピュータで画像処理を行います。画像処理には関数というシステムを使用するのですが、これも撮影方法によって適した関数が違います。
適切な方法での撮影・画像処理を行わないと、同じ部分を撮っても正確な診断結果を出せないので、CT撮影では技師の技術が問われます。

【最後に】

今回は、診療放射線技師の資格とCT装置を使った業務内容についてまとめました。
CT装置などの放射線を放出する医療機器を扱えるのは、医師・歯科医師の他には放射線技師のみです。放射線の取り扱いには危険が伴ううえに、撮影技術も問われるため、このような資格が必要となります。
また、CT装置などの大掛かりな機器は日ごろからメンテナンスを行い、故障に備えておく必要があります。公的な制度の利用と合わせて、医療機器の保険への加入をお勧めします。

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