心電図検査で欠かせない電極装着のポイントについて

診断用機器

【はじめに】
心電図の計測の際正確かつミスのないようにするためには体と接触する電極の部分の装着方法がポイントになってきます。
今回電極装着の手順・注意点、また心電計の扱い方などについて紹介していきたいと思います。

【3つのポイント】

心電図は以下3つのポイントに注意して装着しましょう。

・装着する前の皮膚の前処理
まず初めに行う作業がアルコールなどで装着部分をきれいにすることになります。
皮膚には皮脂や汚れがついていると電流への抵抗が強くなり正確な心電図の計測ができなくなります。

次に行うのが電極固定の際の皮膚の前処理剤を正しく塗布する作業です。
手順としては処理剤を適量ガーゼにとり、電極の中央部分が触れると想定される体の部位に付け、同じ方向に2~3回擦ります。前処理剤を付けすぎた場合にはぬるま湯か水で湿らせたガーゼかティッシュで拭き取ります。

この2つの作業を欠かさず行うことにより正確な心電図の測定を妨げる「インピーダンス」と呼ばれる要素を除去することができます。

・電極を貼り付ける
誘導コードと電極を接続し、電極を体の適切な部位に貼り付けます。
その際余分な誘導コードは適切に処理しましょう。

また、電極の取り扱い方など分からない場合には取扱説明書に記載されている内容を確認しておきましょう。

・波形の確認
心電図の記録をとる前には波形の振幅やノイズが混入していないか確認します。

日常生活下において常時計測する「ホルター心電計」の場合には記録開始前に時定数が3.2秒、サンプリングレートが1000Hzであることを確認することも大切です。

【心電図を記録する上での注意事項】

以下、6つの注意点について紹介してみたいと思います。

1. 電源を入れた後または誘導の切り替えの後の「ゼロ線」の安定を待つこと
2. 較正電圧波形が記録中常に1mVであることに気を付けスペックの劣化がないか監視すること
3. ペンの温度に気を付け、またペン圧にも気を配る
4. 紙送り速度が25±2mm/秒の範囲内であることを確認する
5. 水銀電池を3年に1回は交換すること
6. 較正電圧の形を直角に保つこと

【まとめ】

いかがでしたか?心電図の検査の際には正しい心電計の扱い方を知ることが大切になってきます。また、電極の装着の際には十分な準備と対処法を行うことが必須です。
今回紹介した内容を参考に医療の現場で役立てていただきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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