アネロイド血圧計の基本構造について
【はじめに】
血圧計には手首に巻いて測定するタイプのものもあれば、指や上腕から測定するものまで様々です。また測定方法もコロトコフ法やオシロメトリック法など異なる方法があります。
今回色々な種類のある血圧計の中でも「アネロイド血圧計」と呼ばれる、主に病院などで使用される血圧計の構造や使用法、使用上の注意点についてお伝えしていきたいと思います。
【アネロイド血圧計の構造】
アネロイド血圧計の構造・構成を大まかに分けると「本体」「カフ部分」「ゴム球部分」に分けることができます。
また、もう少し細かく構成部分を見ていくと、血圧が実際に測定される「ゲージ」、腕に巻きつける「カフ部分」、空気を実際に送り込む「送気球」「送気球の末端」、空気を抜くときに使用する「リリースバルブ」の5つの部分から構成されています。
【アネロイド血圧計の使用法】
まず、アネロイド血圧計を使用する前にすべての構成部品が正しく接続されていることを確認しましょう。
使用法の流れは以下のようになります。
1.カフの一番下の部分が肘上2~3cmの個所に来るようにし、肘と肩の中間ほどの位置にカフを巻き付けます。
2.カフを心臓と同じ高さに合わせ、目印が上腕動脈上に来るようにカフを巻きます。
3.リリースバルブを完全に閉め空気が漏れないようにします。
4.送気球を使って予想される収縮期血圧の20mm~30mmくらい高めの値まで圧を加えていきます。
5.聴診器を装着し、カフ下、上腕動脈上にチェストピースを置きます。
6.血管音が聞こえるか確認し、聞こえる場合には聞こえなくなるまでさらに20mmHg程加圧します。
7.リリースバルブを反時計回りに回し、毎秒2~3mmHgくらいバルブをリリースします。
8.コロトコフ音の聞こえ始めたときの最高血圧値と聞こえ終えたときの最低血圧値を記録します。
9.使用後はカフ内の空気を抜き切りましょう。
【使用上の注意点】
以下ポイントを絞って使用上の注意点を紹介したいと思います。
・圧力負荷を2分以上かけない
・300mmHg以上の負荷をかけないこと
・鋭利なものをカフに近づけない
・衝撃・振動に注意する
【まとめ】
いかがでしたか?今回「アネロイド血圧計」以外の血圧計の構造については割愛させていただきましたが、血圧計には色々種類がありそれぞれ構造、原理が異なることを理解していただきたいと思います。参考にしてください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。